Couturiere tu dors?
2012-11-12


気がつけばもう11月。昨日のたっぷりしたひと雨で、またぐっと寒くなった。いい感じ。寒いのは好きじゃないけど暑いよりはまし。娘は逆にいくら暑くても平気だが寒くなると三文の値打ちもなくなる。昨年より痩せたから、今冬はよけいに冷気が骨身に沁みるであろう。

家事や身だしなみにかける時間を削って(=朝食と弁当以外の食事の準備はしない、風呂以外の掃除をしない、部屋に散らかったままの服を繰り返し着る、化粧をしない)、べつにサボっても命とられやしないってわかってんのに、山積する会社の仕事をしている。つくづく自分はアホやと思う。残業手当というものは存在しないのに。
そんな状況だから私も生活を切り詰めないといかんのだが、どういうわけかそんなに生活蝕まれているのに、食う時間と寝る時間を削って、なぜか夏から受講した翻訳講座の課題を訳している(笑)。痛い出費だったが、課題の消化は、いかに私が全然フランス語をわかっていないかをあぶりだしてくれている。こんな程度でダリ君の本を訳してしまった。ごめんよ、サルヴァトール。
でも、課題文があまり面白くないので正直言うとイマイチ本気で取り組めない(言い訳ですけども)。だから、食う時間と寝る時間を削って、と書いたが、じっさい、「削る」ほどには時間を割いてない。というか、割けない。私の道楽半分の翻訳学習よりもはるかに重要な案件が私の目の前には堆く山となっているからだ。
それは、これ。


トゥシューズのトゥ部分を補強加工すること。
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革を貼って、その周りをかがっている。かがる糸はタコ糸みたいなやつをコーティングした強い材質の太い糸。外国製だがダンス用品店で手に入る。革も、シューズのつま先型にカットしてあるのが売っている。
上の写真は昨日つま先を仕上げたところで、あとはリボンとゴムの縫いつけをしなくちゃなんないが、つま先補強&修理はとてもしんどく厄介な作業なのでこれが済んだら90%済んだも同然だ。

革を貼り、周りをかがるようになって5足目かな。娘は文字どおり「履き潰す」まで使ってくれる。が、馴らし損なうと、補強加工云々とは関係なく足にフィットしなくなるので早々とお払い箱。それでも、ほかの生徒さんたちに比べたらけっこう長期間、1足のシューズを使うほうじゃなかろうか? ま、でも数足並行で使って、2〜3か月かな。

履き潰したシューズ。
先がボロボロでしょ。禺画像]
革はかろうじて残っているけど、周りの糸はどんどんすり減って無くなって、あとから何度も縫い直す。直すけど、ワンレッスンごとにやはり糸は減って消えて、布がめくれていく。固まっていたつま先は柔らかくなるとあとは崩れていくいっぽう。

補強加工して新たにおろしたシューズも、
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数日ですり減ってくる。
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娘の場合、内側(親指側)がよくすり減って破損が早い。上の写真のようになったら早めに手を打たないとあっという間にボロボロになる。それで、最初に縫いつけた時よりも糸が盛り上がるようにしてかがる。
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内側をかがったところ。摩耗してつるつるになったつま先の革にも再び疵をつけておく。こういうことを何度か経験して、最初から内側を幾重にもかがればいいのではないかと考えて、今回加工したのだが。
冒頭の写真を再掲。
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[どうらく]

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