J'ai mal aux yeux... sacre des pollens !!!!!
2012-03-30


……ったくもう、目が痒いったらありゃしない。
私の周囲の花粉症持ちはみな目が痒いと言っている。もちろんマスクをして言う。鼻水・くしゃみの症状もあるわけだ。が、目の痒みは年々ひどくなる一方だという。思うに、花粉症の症状は、発症後数年間は主に鼻腔に症状が出るが、だんだんと眼に移行していくのであろうか。まるで足並みを揃えるように、周囲では眼の症状を訴える人が増えてきた。
「鼻と眼は顔の奥でつながってますから、点鼻薬は眼の症状にも効果がありますよ。もちろん、眼のほうからの点眼薬も必要だけどね」と私の耳鼻咽喉科医は言う。
噴霧された点鼻薬が眼球を覆う上下まぶたにまで届くというのなら(いや、医師はそうは言ってないんだけど)、花粉に反応する受容体も鼻腔から徐々に移動するんだろうか。いやあ、まさか、そりゃ違うだろうな。まぶたはまぶたで、受容体が発生してると考えるほうが自然だな。
私の場合、眼が何かに反応してアレルギー症状を起こすのは、花粉症という言葉がこんなに流通する以前にもあった。それは、ただ私の眼が人より虚弱で敏感な上にコンタクトを装着しているからだと思っていた。この眼の症状にかんする最後の記憶は、忘れもしない、ある秋のことだった。赤子の娘を預けている保育園で保育士と交わした会話。さなぎちゃんのお母さん、眼鏡ってかけておられましたっけ? いえ、いつもはコンタクトなんですが、目が痛痒くて、腫れと目やにがすごくてコンタクトレンズはしばらく止めなさいって医者に言われたんです、時々あるんですよね、こういうことが。そうですか、お大事に、それにしても眼鏡、お似合いですよとっても。
そう、季節を問わずその症状はいきなり訪れ、どうしようもない目の痒みとともに、とてつもなく大量の目やにだとか、止まらない涙だとか、そんなものに悩まされる日々が続き、コンタクトレンズを使えないので学生時代に使っていた古い眼鏡を引っ張り出して昭和な顔になったりしたものだ。当時、花粉症じたいはすでにあったと思われるが、まだポピュラーではなかった。
いわゆる「鼻水・くしゃみの花粉症」は、娘が3、4歳の頃だろうか、遊びに行った動物園で、突然始まった。猿を見てたか象を見てたか忘れたが、止まらないくしゃみと鼻水に、いきなり、襲われた。ゴールデンウイークのさなかだった。晴れていた。暑かった。風邪などひく理由がない。

仕事の関係者にその話をした。
「ちょーこさん、それは花粉症です」
「え? だって、スギやヒノキはもう終わったでしょ? 花粉って3月から4月までじゃないんですか」
彼はふっふっふと薄笑いを浮かべ、まるで最後通牒のようにこう告げたのだ。
「イネ科は今飛んでますよ」

その年から毎年、人より少し遅れてGW前後を皮切りに、私の花粉デイズが始まることとなった。春のその症状が出始めてから、例の原因不明の眼の突発性アレルギー症状がぴたりと出なくなった。あれはいったいなんだったのだろう。起こった理由もなくなった理由も追求せずじまいである。

GWを発症時期の目安にしていたが、それをヒノキのピークである4月初めに修正するのにそう年数はかからなかった。そして、かつてとは異なる痒みや異物感を目に発症するのも、まもなくのことだった。4月・5月・6月と続く花粉デイズは、やがてスギ・ヒノキ・イネの3本立てで3月・4月・5月・6月にまたがることとなる。これってさ、1年の約3分の1だぞ。大きくないかい。


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[つかれめ]

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