Les esperances ont fondu comme neige au soleil.
2014-12-21


幸いにも私に踏まれず葉の上で少しだけ永い命を得た雪たち。雪は、解けてなくなるまでのあいだ、この下界の何を見て何を思うのだろう? 降り立つ世界の、変わり果てように呆れているのか、あるいはあまりの代わり映えのなさを鼻で笑っているのか。どこへ落ちてもそれが運命と納得ずくで解けていくのだろうか。こんなはずじゃなかったと、落ちた場所によっては空や風を呪うかもしれない。何もしてやれやしないじゃないかと、屍の上で泣くかもしれない。雪には雪の数だけ運命と経験があり、見た風景の数がある。汚いものをひととき覆い隠し、人びとの目を汚れから逸らし、よからぬ企みを潜行させる輩の助太刀を、望むと望まざるとにかかわらず、雪はしている。雪はあまりに美しくて、人を魅了するにあまりある。ぼーっと見とれているあいだに、雪に隠れた地下で悪事を働く者たちのあることを、私たちは必ず知ることになるだろう。私たちは雪の結晶のひとかけらほどの奇跡にすがったが、わずかな希望すら陽光を浴びた雪のようにとっとと解け去った。雪たちは、私たちを嗤うだろうか。それとも憐れむだろうか。


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[どうらく]

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