Au revoir, ma fille!
2013-09-27


9月26日、娘がミュンヘンへ旅立ちました。

滑走路を滑走するルフトハンザ。わわわ〜と胸をドキドキさせている娘の顔が可笑しいほど容易に想像できて、なんか笑えた。
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離陸した、と思ったらあっというまに遠ざかり。遠いほうのポールのそばに浮いて見える小さな機体がそれです。行っちゃったー。
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飛行機事故は自動車事故よりもずっと発生率が低いというけれど、いうけれどさ、これまでだって幾度も悲惨な事故はあったわけだし、あのルフトハンザがいきなり逆噴射して海上に墜落したり、大陸までたどり着いても着陸時に尻もちついたり、なんてさ、何も起こらないって断言なんて、できやしない。できやしねえぜ。

とまあ、心配し始めたらきりがないのだ。
お母さんってさ、ウチが留学してしまうの、どういう心境でいるわけ?
空港でそんな質問をしよった。前にもそんな話が出たな、そういえば。その時はクラスメートからこんなふうにわれたという話だった。「お前のオカン、何考えてんの? まだ17歳の娘ひとり外国へ行かすなんて、俺が親父やったら絶対に許さんとこや。すごい英断かもしれんけど、とんでもない間違いかもしれんやん」
なんやそれ、そんなこたあ、何十年か後にそいつが女子高生の親父になった時に考えさせろ、と笑い飛ばしたな、このときは。高3のくせに、親父臭いやつ!って。
でも改めて娘から尋ねられて、説明するほどたいそうな心境でいるわけではないことを自分でも再認識したので、それを素直に言った。つまり、目の届くところにいない時はいつだって心配なこと。歩いて5分の学校にいようと、チャリで30分の陸上競技場にいようと、電車で1時間の遊園地にいようと、地球の裏側にいようと。今のようにこうして目の前にいない時は、いつだって心配だ、だって身の危険は誰にも等しく訪れるし、手痛い目に遭うのは自分に過失があるばかりじゃない、禍いはにわか雨のように前触れなく降ってくる、帰ってくるはずなのに帰ってこなかったらどうしよう。そんな思いは君がひとり歩きをし始めてからずっと持っている。
留学はその延長線上にあるイベントに過ぎない。
けっきょくこれまでケータイ持たずにやってきたし、むしろ、遠くにいるからメールをまめにくれるようになるんじゃないの? 安否確認はこれまでより簡単かも、と思うよ。

1年間なんてあっという間に過ぎると思う。
あれもこれもやってみたかったのに、何もトライできないまま、私も帰国の日を迎えたことを思い出す。ま、娘の場合は今回学ぶ学校でメソッドの習得をするという目的があるので、来夏の一時帰国の後にも留学ストーリーは続く。習得後、もしカンパニーのオファーがあれば願ってもないことだし、渡欧したまま居つく可能性もある。
何もできなかった、と思ったら次の一年の間にトライすればいい。
私の語学留学は大人になってからの道楽だったけれど、娘は一瞬一瞬が勉強。願わくば変な男に溺れないように、地に足つけて、しっかり生き抜いてほしい。


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[きねんび]

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