2009-05-26
休校措置が解除されて今日から登校することになったわが町の小中学生たち。休校中は自宅待機で外出も原則禁止となっていたんだけど、そんなのおとなしく守る子なんているわけないやんと思っていたら、期間中、町はすこぶる静かで、というか、子どもが外に出ない町というのは、大人しか目につかない町というのは、こんなにも愛想がないというか殺伐としているというか、少なくても子どもの存在って大きなもんなんだなあ、と感心し、みんなまじめに家にこもっているんだあ、とちょっぴり嘆息する一方、きっと天から降ってきたように五日間の休みが手に入ったのだから、とーちゃんもかーちゃんも休みを取って車で旅行なんぞに行ってしまった家庭だってあるに違いない、と思っていたんだけど、そんな不真面目な家は(ウチの周囲には)ひとつもなく、急遽決まった休校措置解除の連絡に対応して翌日からの登校の準備を粛々と進めたのである。
娘が電話をしてきた。
「休校おしまいやって」(明らかに不満そうな声)
「よかったね、学校行けるやん」
「せっかく有意義に過ごそうと計画たてたのにい」
そうなのである。筋トレとバーレッスンとおやつと昼寝だけでは体を動かし足りないので、禁外出を破って朝夕のジョギングをそれに加え、いちおう勉強タイムもつくってスライム化しつつある脳を丸め直そうとしていたのであった。
よくわからない病気というのは確かに怖いし、重症化するリスクのある一定の人々は気をつけなくてはならないだろうが、最も活発に外で飛び跳ね回る学齢期の子に患者が出たからといってその町の小中学校を一斉に休校する必要なんて、なかったと思うのだがどうだろうか。休校にしたからといって、当のその子は発熱寸前まで、あっちこっちに外出していたんだから、わが町以外でも咳やくしゃみをしていたはずだし。措置としては片手落ちというか、中途半端というか。不徹底というか、やらないほうがましというか。
そもそも大阪や神戸の特定の学校に数十人単位で患者が出たのが発端だが、それらの学校だけ学級閉鎖とかすればよく、それ以外は別に様子見でもよかっただろう。街全体がマスク人間だらけになった奇異なさまがTVに映し出されたとき、杉花粉ピークのときでさえこうじゃないのにと、おかしかった。ウチの近所にはチェーンではない個人経営の薬局が三軒あるが、どこも大阪や神戸からの打診でケース単位でマスクの在庫が売れていき、品切れを起こしていた。そんななか、感染者以外がマスクをしても意味がないなんて言葉がメディアに乗り、するといきなりマスク人間が減った。
マスク人間が減るなか、マスクをしていると(私はまだ現役花粉症である!)こいつ感染者か、それとも馬鹿かというような目つきで人を見ていくバカとすれ違うことがあるので不愉快である(笑)。
それより、わが町の経済を支える観光産業が大打撃を受けている。なんと修学旅行をキャンセルした数百の学校の、生徒の数は10万を超えるという。毎年すごい数が来ているんだねえ。一市民としては、行儀の悪いオレ様ぶり全開のガキどもが来ないのはせいせいしていいけれど、ホテルや旅館のほうは見込んでいた収益がゼロになっちゃってさぞかし痛いだろうなとお察し申し上げる。
でも、休校措置解除になったのは、そういう経済面を考慮した結果なんだろう。何でも経済優先のこの国だから、産業が危機に陥っているのを救済するほうが、もしかして今戒厳令を解いたら感染が爆発的に拡大し重症患者が発生するかもしれないというリスクよりも、優先するのだ。
ともあれ学校再開。週末の試合に向けていきなり走り込みたいだろうけど、かなりの運動不足だから(笑)徐々に体を慣らしてコンディションを整えるようにな、さなぎ。
★手づくり絵本グループ展にお越しくださった皆様、ありがとうございました。盛況のうちに終了いたしました★
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