2011-01-01
あけましておめでとうございます。
平和で穏やかなお正月をお過ごしのことと存じます。
本年が幸多い佳き一年となりますよう祈念いたします。
私はことあるごとにへろへろじゃもうダメよしんどい限界絶不調などとぶつくさ申しておりますが、以上体調不良はただただ寄る年波と更年期の症状以外のなにものでもないと思われ、それが証拠にどんなにコテンパンにやられたぜええ、と打ちひしがれても、寝て食えば復活しているのでありまする。まったく頑丈に生み育ててくれた親に感謝するのはこんなときですね。
それでも、です。一昨年は訳本に時間を費やしてけっこう体力を消耗しましたが、昨年は会社の仕事だけで危うく「カローシ」(今や国際語)しそうになりました、というと大げさだけど、苦労知らずのお嬢様育ちの私には苛酷すぎる一年でした。だいたいね、ほんとうに仕事するのって嫌いなのよマジ。
本年は、もう少し、まともな人間らしい生活をしたいと思います。だって、娘に言われたんですよ。「お母さんって、仕事、好きやんな。ウチ、そんな状態が続くのって絶対耐えられへんもん。そんな目に遭わされたら絶対辞めるわ。お母さんは文句は凄く言うてるけど、仕事、楽しそうやん」……ってあーたね、いったい誰のために顔で笑って心で怒って泣いてゲロ吐いて(あらお正月から失礼)働いてると思ってんのよっ……なんつーことは口が裂けても言わず、ただただ「おみゃーも大人になったらわかるだぎゃー」なんて茶化してみるのですけれど、ヤツはふんと鼻で笑って「わかりたないし」なんていうんですよ。ったく可愛げのないことと言ったら。でも、彼女のほうが実は正しいんですよね。連日仕事で午前様になる母親がどこにいます? いや、いらっしゃるでしょう水商売に従事してらっしゃれば。でも、私はそんな勇猛果敢な仕事ではなく、朝9時過ぎに出社する薄給のサラリーマンですのよ。残業代とか健康診断とかいう言葉は弊社の辞書にはございませんわ。働きすぎて具合悪くなっても診てもらう時間もなく、費用も捻出できずという日常ですから、娘は母を心配するというよりは、何が悲しくてそんなところにしがみついてんのあんたは、という感覚でものを言っているのです。何が嬉しいのよこき使われて。そう言いたいのでありましょうね。
ま、もともとがそういう体質の会社ですから、このご時世、下請けの足元見て単価を下げてくる顧客ばかりですから、経営が苦しくなるのもしかたないことですのよねー。好きでしがみついているわけでなく、この歳で転職は博打よりも危険ですから、しがみつくというよりは、苦境にあっても針の穴ほどの楽しみと幸せを糧に日々の業務をこなすのみと肝に銘じていますのよ。
自分を見失うことなく歩いていればよいのではないかしらね。
願わくば娘にも、苦境にあっても簡単には壊れない頑丈な体を、と思ってしっかり必要十分な栄養を摂らせるようにしています。
『愛と痛み 死刑をめぐって』
辺見庸著
毎日新聞社(2008年)
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